納期半減の生産清流化
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今日の視点2021
 2020年  2021年

2021/5/1 ワクチン接種のペースその後
 4月26日の報道によると、政府は新型コロナウイルスの大規模ワクチン接種会場を東京と大阪に開設するという。東京会場では5月24日から1日1万人、3ヶ月で90万人の接種を目指す。埼玉、千葉、東京、神奈川の高齢者を主に対象とし、ワクチン接種を市町村任せにしない姿勢を示した。
 だがこれは「努力しました」というアリバイづくりの臭いがする。1日1万人というと大規模に感じるが、合計90万人といってもひとり2回接種するなら実質45万人ぶんである。1都3県の65歳以上の人口890万人に対して5%でしかない。しかも1日1万人を「目指す」とした目標が達成された場合である。
 時期設定もうさん臭い。5月24日の3カ月後はオリンピックが終わり、パラリンピックが始まるころである。IOCのバッハ会長の報道は多いがIPCのパーソンズ会長の話は報道されない。パラリンピックはどうなっているのか。さらに1カ月後には菅総裁の任期が切れる。目くらましのイベントに隠そうとしているのは何だろうか。

2021/4/17 人工変異ウイルスの可能性
 政府はなかなか認めないが、新型コロナウイルスの流行が第四波に入った。特にイギリス型の変異ウイルスN501Yが増えている。実効再生産数が従来のウイルスより1.3倍高いため急速に主流になりつつある。関西では今や新規感染者の80%を占めるという。
 感染しやすい型が増えると感染しにくい型が駆逐されるとするならば、人工変異ウイルスで集団免疫を獲得するという方法はないのだろうか。ほとんど無毒だが非常に感染しやすい変異型を人工的に作るのだ。遺伝子組み換えウイルスは技術的に可能なようだ。受託生産している企業もある。ただし増殖可能なウイルスに対する遺伝子組み換えは、法令で禁じられている模様だ。
 もし法令をクリアできたとしても人道上の観点から治験が困難だろう。特に期待していない副作用を持つ人工変異種が広がった場合、人類だけでなく鳥類や哺乳類にも壊滅的な影響が出る。

2021/4/3 進まないワクチン接種
 わが国の新型コロナのワクチン接種はスピードが上がらない。開始タイミングが遅かったうえに進行スピードも遅い。日本経済新聞社のサイトが世界の接種状況を公表している。4月2日現在の国別の人口100人あたり累計接種回数を見てみよう。1位はイスラエル110.8回である。以下UAE85.0回、チリ55.2回、英国53.5回、米国45.3回と続く。
 アジアではパラオ74.3回、ブータン49.7回、シンガポール23.1回、中国8.6回、インド4.8回、インドネシア4.3回、韓国1.7回となっている。日本は大きく遅れて0.8回である。ミャンマー0.7回、フィリピン0.5回と同程度に留まっている。なお世界の人口100人あたりでは7.8回である。
 接種するにはワクチンの確保だけでなく、注射器、冷凍庫、会場、医師、看護師など様々な資源の確保が必要である。ロジスティクスが下手な国には難題である。接種率が上がらない国は、人類全体の集団免疫獲得の足かせとなる。接種率の低い国の政治家は「人類が新型コロナに打ち勝った証」などと口にする権利はないと思う。

2021/3/20 ワクチン接種のペース
 東京都八王子市は4月12日から65歳以上を対象とした新型コロナワクチンの接種を開始すると発表した。一般向け接種では都内で世田谷区とならんで最も早いという。予約は4月5日からネットまたは電話での先着順とされている。「ネット予約は高齢者にとって敷居が高いのでは」「電話予約がつながらないのでは」「先着順はいかがなものか」という街の声があるという。
 だが私が注目しているのが、人数である。市のホームページによると、4月中の接種は8日間、合計1900名の予定である。週あたり約1000名のペースである。もしこのペースが続くと仮定すると、八王子市の高齢者16万人が2回接種を終えるのに320週かかる計算になる。もしペースが10倍になったとしても32週である。さて八王子市の人口58万人に対して接種が終わるのはいつなのだろうか。

2021/3/6 非正規雇用という名の分断
 働き方改革の議論に加わる機会があった。そこで疑問に思ったのは「非正規雇用」という呼称である。もともと正社員というのは法律上の用語ではないという。したがって非正社員や非正規雇用というのも法律上の用語ではない。だが一般的には以下のように分けられている。
区分正規雇用非正規雇用
契約フルタイム 無期限パートタイム 有期限
勤務休まない 時間外勤務を厭わないことで上司に忠誠を誓う勤務形態選べる 上司に忠誠を誓わなくてよい
待遇高賃金 賞与あり 社会保険あり低賃金 (場合によって)社会保険なし・賞与なし
 どうしてこのような分け方が定着したのだろうか。原因は、正規非正規で分断したほうが都合のよいビジネス、つまり独自性と付加価値が低く、価格で競争するスタイルにあるのではないか。低賃金を武器に先進国の模倣を習い性としてきた戦後の日本企業に多くみられるスタイルである。そこにおいて労働力は付加価値の源泉ではなく単なるコストである。非正規の名のもとに「あなたは単価が安くて当然」とする風潮を作ってきた。一方、正社員には優越感を与える代わりにサービス残業などで実質単価を下げさせるのである。
 原理的にはパートタイムで有期限の高賃金社員というのもあり得るのだが、独自性と付加価値の高いビジネスが前提となる。日本型ビジネスからの脱却なしに働き方改革はできないのではないか。

2021/2/20 竹槍で臨むワクチン接種
 2月17日、日本でも新型コロナウイルスのワクチン接種がはじまった。医療従事者から始まり次に高齢者という順序となる。だがすでに注射器が原因で1瓶6人接種できるはずが5人しか接種できないという問題が発覚している。個人的にはこれからも資材、人員、場所の調達に関する問題が噴出することを予想している。
 政府がやることはロジスティクスに問題がある。アベノマスクの配布を振り返ると2020年4月14日から妊婦向けに配布開始され、6月15日に96%の配布が終わったとの発表があった。配布だけで2ヶ月以上、調達期間をプラスすると3ヶ月以上を要している。
 情報処理の問題はロジスティクス以上である。今月、接触確認アプリCOCOAの問題が4カ月放置されていたことが発覚した。感染者の集計はいまだにFAXであるようだ。ワクチン接種人数を集計するだけで混乱することが予想される。前線の物資、人員が不足し、情報交換もままならないまま戦闘に臨むのは旧日本軍の特性を引き継ぐ伝統芸となっている。敵の脅威ではなく味方の不備による犠牲者がでないことを祈る。

2021/2/6 東京オリンピック・パラリンピックの撤退戦
 2月3日、JOCの森会長の女性蔑視発言があった。その影響は国内のボランティア辞退者続出に留まらず海外でも時代錯誤の代表者として日本の後進性をアピールする結果となった。東京オリンピックの撤退戦はいよいよインパール作戦クラスになってきた。
 中止するとなると最後は主催者が決定することになる。これまで私は東京オリンピックの主催者は東京都であり、都が決定すれば済む話だと思っていた。だがよくよく調べてみると違うようだ。主催者はIOCとの説がある。小池都知事も新年のラジオ番組出演で「主催はIOC、東京はホストシティ」と発言している。そうなると話はややこしい。IOCとその下請けであるJOCにとって中止のメリットは何一つない。現地の被害がいかに甚大でも開催一択である。現地民の選択肢としては海外司令部の指示に従って玉砕するか、司令部に対してクーデターを起こすかの選択となる。ついでに言うとパラリンピックのほうは国際パラリンピック委員会(IPC)なので指揮系統が異なる。
 そうこうしているうちに他国のボイコットや選手個人のボイコットが出てくる可能性もある。すでにロシアは参加しないことが決まっている。東京オリンピック・パラリンピックは実質的に東京ローカル運動会となって国際的にはひっそりと実施されることになるかもしれない。

2021/1/23 スペースジェットの撤退戦
 1月8日の報道によると、スペースジェットに関して米国航空機リース会社のエアロリースから受注していた20機がキャンセルになったという。これまでに受注は最大447機まで伸ばしていたが、相次ぐ納入延期でキャンセルは合計160機となった。現時点で受注残は287機である。
 スペースジェットの損益分岐点となる販売台数には諸説あった。2015年頃には500機程度という説が多かった。その後、納入延期で開発費が膨らみ、2017年頃には損益分岐点が1000-1500機という見方になった。現時点ではさらに損益分岐点が上がっているだろう。
 損益分岐点を上回る可能性がほとんどなくなった時点で、これまでの開発費を埋没費用と考えた撤退戦略が必要である。現在、開発凍結としているのは妥当と思う。ただし、凍結になった2020年10月は遅きに失した感はある。関係者の面子や願望や国の威信がブレーキの効きを弱めたのだろう。インパール作戦から東京オリンピックに至るまで、日本は撤退戦が苦手である。スペースジェットもそのひとつに加わるだろう。

2021/1/9 ニューノーマルは幻想か
 1月7日、新型コロナウイルスに対する非常事態宣言が発出された。感染者の増加要因は単純に言えば人の接触が増えたためであろう。人と会いたいという欲求は感染症が流行しても簡単に変えられないのではないか。
 20万年前にアフリカでホモ・ハイデルベルゲンシスからホモサピエンスが分化する前から人類は集団で生きてきた。だが最後に残った人類の中でネアンデルタール人が絶滅し、ホモサピエンスが生き残ったのは、ホモサピエンスのほうが集団の人数や集団間の交流が多かったからという説がある。交流がモノや技術の高度化につながったということである。
 バーチャル〇〇やリモート〇〇を実際に経験してみると、ITが人間の認知の一部を代替してくれることがわかる。ただしほんの一部でしかない。バーチャルを経験すればするほどリアルなモノの触感・匂い、人の全身の動きや複数の人が協調して動く様の情報がいかに濃密であったかを思い知らされる。ライブステージや競技場に行く人が絶えないのは濃密なリアル体験を求めているからだ。
 100年前、スペイン風邪が流行った時の写真を見ると、日本人も欧米人もマスクをしている。しかしその後、毎日マスクをしている人はいなくなった。1年前までは。パンデミックを契機に変わること/変わらないこと/終われば元にもどることがある。それを見極める必要がありそうだ。

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