納期半減の生産清流化
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慢性的な納期の悩みに効く生産清流化
1.納期遅れは生活習慣病である
(6)納期遅れと生産管理システムは無関係

 A社は従業員300名の中堅の精密機器製造企業である。月間に生産する製品アイテムは約300種類である。1種類あたり数個〜100個程度のロットで受注している。1種類の製品に使われる部品は、数10〜1000種類程度である。この会社では約20,000種類の部品在庫を持っていた。

 A社はMRP方式の生産管理パッケージを導入したが、受注から出荷までの期間は3ヶ月から変わらなかった。部品在庫は1.5ヶ月ぶんから3ヶ月ぶんに増加した。

 さてA社の納期や在庫の問題の原因はどこにあったのだろうか。部品在庫が増加した原因は、部品在庫の帳簿と現物が合わないことにあった。製番方式の場合にはあまり問題ではなかった。だがMRP方式は部品の在庫量によって部品の発注数量を加減する。部品在庫の帳簿と現物が合わないことが過大な発注量を発生させて在庫が増加していた。対策は入出庫作業を改善して現物と帳簿が合うようにすることだった。

 受注から出荷までの期間で問題だったのは、部品サプライヤが指定納期に納入しないことであった。指定納期までに納入されるものは約70%であった。残り30%が遅れるために組立てが着手できないで期間が延びる原因となっていた。対策は、納期成績を公表し指導することだった。半年後には納期遵守率は99%台を維持できるようになった。また代表的な部品の納入期間は2ヶ月としていたが、これを機に1ヶ月に改めた。それでも納期遵守率は99%台を達成したのだ。

 中には納期1ヶ月で調達できない長納期部品もあった。これは手作業で内示して生産管理システムで納入指示をかける方式として納入指示から1ヶ月で納入する体制を作った。

 こうした改善の結果、納入リードタイムは1.5ヶ月と半減した。部品在庫は0.8ヶ月ぶんに縮小した。A社には製品の修理の仕事もあった。その納期は特に長く6ヶ月かかるものもあった。その原因は、修理担当者の机の上が整理されていないことだった。修理の受注伝票が書類の山で遭難していたのだ。これは即刻改善したことは言うまでもない。

納期遅れと生産管理システムは無関係

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