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製造企業のデリバリー管理とSCM
第1章 デリバリー管理
1.6 全社的デリバリー管理 材料・仕掛在庫削減段階
 (1)材料・仕掛在庫削減段階の概要

 材料・仕掛り在庫削減段階での実施事項・ツールを表1.5に示します。材料・仕掛り在庫削減段階では、工場内のモノの流れに着目した改善を進めます。

表1.5 材料・仕掛り在庫削減段階の実施事項・ツール
<活動><実施事項・ツール>
デリバリー保証 ・在庫基準
・余力管理
創発活動 ・生産能力マップ
・ロジスティクス月報
・ビジョンチーム活動
・部門横断チーム活動
評価制度 ・在庫回転率
・キャッシュフロー評価
方針管理 ・在庫削減目標
・キャッシュフロー目標
改善活動 ・在庫形成要因マップ
・物流コストマップ
業務改革プロジェクト推進手順
・生産システム設計手順
・社長ゲーム

 個別改善段階もモノに着目していました。しかし材料・仕掛り在庫削減段階では、工程や職場を横断するモノの流れに着目する点が異なります。モノの流れは各工程の作り方や需要との間の相互関係で決まります。各職場の対策が整合していなければ改善できません。

 この段階で最初に必要なことは、個々の工程の生産能力と需要の関係・能力の相対的な過不足・工程間の停滞の状況を関係者が認識することです。したがって創発活動では、「生産能力マップ」や「ロジスティクス月報」を活用します。「生産能力マップ」は、全工程の需要と能力の関係を一枚の図に示し、能力不足工程や生産余力工程を把握します。「ロジスティクス月報」は、現在の売上実績や在庫状況を定期的な報告書形式で報告します。これにより現在の在庫状況等を関係者が把握します。

 次に、「ビジョンチーム」を編成します。これは関係各部門のキーマンが集まって、さまざまな情報をもとに、改革の目標・共通コンセプト・各部門での施策とその整合性を検討し、改革の横断的な青写真を作るチームです。その青写真に基づいて「部門チーム活動」と「部門横断チーム活動」でそれぞれ部門内、部門間の施策を実施し、材料・仕掛り在庫削減を推進します。

 評価制度として導入するものは「在庫回転率」と「キャッシュフロー評価」です。社内の評価制度も方針管理に合わせて変更したしくみをつくることが必要です。

 デリバリー保証のしくみに対しては、「在庫基準」の運用と「余力管理」が重要です。需要に対して同量化しようとすると生産工程の余力確保が重要になります。

 そのためには、方針管理で「在庫回転率目標」と「キャッシュフロー目標」を設定します。一般に、材料や仕掛り在庫が多い企業は、原価や損益計算を重視しています。この方針を資産の回転やキャッシュフローを重視するように変え、経営トップがその変更を社員に徹底することが重要です。

 具体的には、前のステップから引き続き「業務改善プロジェクト推進手順」をもとにして全社の活動を推進するとともに、材料・仕掛り在庫を削減するために生産ライン等を抜本的に変更します。生産ライン等の変更を効果的に進める手順が「生産システム設計手順」です。

 分析では「在庫形成要因マップ」と「物流コストマップ」を使います。材料・仕掛り在庫を改善するには、結果としての在庫量だけでなく、その要因を把握する必要があります。「在庫形成要因マップ」は、在庫をその要因別に定量化し、どの要因を重点に対策するかの指針になります。「物流コストマップ」は、運搬や保管にかかるコストを可視化し、同期・同量化の狙い所を明らかにするものです。

 教育では、「社長ゲーム」を実施します。これは生産ライン別のラインカンパニー制を導入し、日常の活動がキャッシュフローにどう影響するかをライン長が実感することにより、モラル向上を図るものです。

 材料・仕掛り在庫削減段階から次のリードタイム短縮段階へ移行する時期は、材料・仕掛り在庫が当初の1/2になった時です。在庫には「安心在庫」と呼べる要素が含まれていることよくあります。そのため評価指標を設定しただけで、この部分が削減され、20〜30%の削減はすぐ達成できることが多いのです。これでは、本質的な改善は進んでいません。しかし1/2位になると、構造的に改善が進んだと見なせるでしょう。

 次項以降では、材料・仕掛り在庫削減段階における主な実施事項・ツールについて説明します。

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