納期半減の生産清流化

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製造企業のデリバリー管理とSCM
第1章 デリバリー管理
1.6 全社的デリバリー管理 材料・仕掛在庫削減段階
 (4)生産能力マップ

 中期的、長期的に需要量の増加が予測されている場合、生産能力が最も小さい工程、いわゆるボトルネック工程を特定し、その工程の生産能力が需要量を下回っていれば早急に生産能力増強策を検討・実施する必要があります。生産能力増強策は、設備増設や新技術開発など、期間を必要とすることがあり、早め早めにアクションをとらないと間に合わなくなってしまいます。

 しかしながら、一般的に、生産能力は工程単位や部門単位で把握されていることが多いのですが、部門横断的に会社全体あるいは事業部全体で把握できていないことが多いものです。自工程の能力は把握していても、前工程や後工程と比較して大きいのか小さいのかは感覚的にしか把握できていないことがあります。また時には加工能力ではなく、運搬能力や保管能力がボトルネックとなることがあります。それらを含めた生産能力を横断的に把握できていることは希です。

 したがって、「加工能力は十分に足りているけれども運搬能力が不足していて運搬しきれない」とか「保管能力が不足していて置く場所がない」などといったことが発生してしまいます。

 ある工場では、組立てが終わった製品を保管場所に置いていました。そして梱包工程では、その製品を梱包して後、出荷までの間同じ保管場所に置いていました。ある時、製品の需要量増に対応するため、組立て工程のタクトタイムを短くしたら、以前より出荷できる数が減ってしまいました。

 梱包工程の能力が組立て工程より相対的に低くなったのが、ひとつの原因です。しかし梱包工程がボトルネックならば、出荷できる数は梱包工程の能力まで上がったはずです。出荷数が減った原因は、組立て済みの製品と梱包済みの製品を同じ保管場所に置いていたことにあります。この工場では、組立て済みの製品を保管場所いっぱいまで置くようになっていました。そのため梱包済みの製品を置く場所がなくなり、梱包工程では、製品をトラックに積み込んで、保管場所が一時的に空いた時にしか作業できなくなっていました。一種のデッドロックが発生していたのです。

 この例では、単独工程の生産能力だけに着目していても工場全体の生産能力は決して上がりません。前後工程・保管場所・その間の供給タイミングを横断的に見て、梱包工程の能力アップや保管スペースの確保、後工程の加工に同期化した供給タイミングの決定などが必要だったのです。

 「生産能力マップ」は、モノの流れをマップ(フロー図)化し、需要と能力を同一単位で一枚の図に表現することにより、生産能力の過不足を可視化する手法です。  具体的には、操業度という指標を用いて生産能力の過不足状況を表現します。操業度とは、需要を能力で除した数値(%)であり、その数値によって能力に対する評価を一意的に行っています。生産能力マップは大きく分けて「生産能力比較書」と「能力調査報告書」で構成されています。

 「生産能力比較書」は工場内の建屋ごとに、それぞれの中で最も能力不足となる工程をその建屋の能力値としています。そしてその能力値と需要値をグラフ化しています(図1.18参照)。

 「能力調査報告書」は、建屋内のモノの流れに沿った「能力マップ」で各工程の月産能力および操業度を記述し、能力不足工程を可視化しています(図1.19参照)。

 予算策定時や中長期計画立案時など定期的に生産能力マップを作成することにより、近い将来の生産能力の過不足状況がシミュレーションでき、ボトルネック工程の早期特定や各工程での最低限必要な在庫量を設定するための基礎資料となります。

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