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製造企業のデリバリー管理とSCM
第2章 サプライチェーンマネジメントの実践
2.2 製造業のSCM類型
 (1)対象・目的からみた類型

 本節では製造業のSCMについて、代表的な姿を紹介します。最初に対象範囲と目的から見た分類と、その典型例を見てみましょう。対象範囲と目的の観点から分類すると、次の4つのケースに分けられます。

ケース対象目的
企業内/グループ企業内在庫削減
企業内/グループ企業内売上・利益拡大
企業間・対顧客在庫削減
企業間・対顧客売上・利益拡大
 ケース1は、企業内・グループ企業内の範囲を対象として、在庫削減を目的とした場合です。現在、SCMを実施していると称している企業の多くは、このケースに当てはまります。これは第1章で紹介したデリバリー管理の範疇です。進め方は全社的デリバリー管理TDMに従います。企業のデリバリー管理レベルに応じて、個別改善段階などの5つの段階を踏んで進めます。5Sから始まって、物流拠点整備まで様々な活動が必要です。

 決してIT導入だけでは効果を得られません。ITが重要になるのは、リードタイム短縮段階です。需給業務サイクルを短縮しようとした場合に、製品品目数が多いと人手では限界があります。生産管理システム・物流管理システムの構築あるいは見直しが必要となるでしょう。場合によっては、これらのシステムを整備した上で、SCPを導入することが有効な場合もあります。

 ケース2は、企業内・グループ企業内の範囲を対象として、売上・利益拡大を目的とした場合です。このケースは、さらに2つの場合に分けられるでしょう。ひとつは、陳腐化が激しくいために、古いモノはどんどん単価が下がる商品です。パソコンが代表です。この場合は、陳腐化の原因になる在庫を持たずに顧客の要求する納期に応えることが実売単価を向上させることにつながります。施策のポイントは、BTO/ATOの実施です。設計で共通部品化・共通ユニット化を進めるとともに、製品在庫を持たずに注文が来てから最終加工・組立てを実施するようにします。ITは、設計支援に必要でしょう。また受注と最終加工・組立てとの間の情報伝達をスピードアップするためにITを利用します。ただし、BTO/ATOやIT利用の前提としては、対象企業のデリバリー管理レベルが上がっていることが必要です。

 ケース2の2番めは、需要があるのにモノの流れが滞っているために、総量に応えきれない場合です。流れる量が拡大できれば、売上・利益が拡大できます。ここではTOCが重要なツールです。TOC(Theory Of Constraints)は、制約条件の理論と呼ばれています。最近ではCM(Constraints Management)とも呼ばれています。TOCは、企業のなかで売上・利益を上げるのに一番障害になっている所を、集中的に改善することを主眼とし、その考え方を提示しています。この考え方に沿って、売上を阻害しているボトルネックプロセスに改善を集中することが重要です。

 ケース3は、企業間・対顧客の範囲を対象として、在庫削減を目的とした場合です。この場合も、個々の企業のデリバリー管理のレベルアップが基盤となります。各企業の個別改善、納期遵守、材料・仕掛在庫削減、リードタイム短縮をベースに、需要予測・生産計画・在庫などの情報共有やCRP/VMIを進めることがポイントになります。

 ケース4は、企業間・対顧客の範囲を対象として、売上・利益拡大を目的とした場合です。顧客の個別ニーズに対応した多品種1個作りの製品を短納期で応えることで、競合者との差別化を図ることが主眼となります。また、eマーケットプレースで新規の顧客や有力なパートナーを開拓することもポイントです。ケース1から3でのポイントがすべて必要になってきます。すなわち、

改善活動全社的デリバリー管理
生産方式BTO/ATO
設計部品・ユニット共通化
IT(企業内)設計支援 生産管理・物流管理システム整備 SCP
IT(企業間)企業間の情報共有 CRP VMI eマーケットプレース
といった要素が必要になってきます。

 このDELLは、第4のケースに相当します。前述したように、この領域はビジネスモデルと呼ばれています。DELLのようにできあがった結果としてのビジネスモデルはこうした要素で成り立っています。しかしビジネスモデルは、結果論ではなく、多数の要素を、いかに組立てるかというプロセスが重要です。それについては第3章で紹介します。

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