納期半減の生産清流化

業務と組織の変革で、しなやかな企業体質を創ります。

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2007/12/22 納期遅れを生む組織風土3
 納期遅れを解消する一番重要な原則は「やるべき作業を早くやれ」である。やるべき作業を先送りするのが納期遅れの最大の原因である。だが人間は、やるべき作業があっても少し余裕があると快楽を優先して仕事を後回しにする。その本能を打ち破ることが、納期遅れの根本対策である。
 キーワードは「忙しい」という言葉である。やるべきことを後回しにしていても「忙しい」という言葉で許されてしまう。また「忙しい」という言葉が「ムリを承知でがんばっています」という意味に使われていることがある。本当に仕事ができる人は「忙しい」と言わないものである。忙しくなる前にやるべきことをやり、必要ならば他人の手を借りるなどの対策を実施しているからである。昔から言われているように「仕事上手は段取上手」なのである。

2007/12/16 納期遅れを生む組織風土2
 納期遅れを解消する一番重要な原則は「やるべき作業を早くやれ」である。やるべき作業を先送りするのが納期遅れの最大の原因である。だが人間は、やるべき作業があっても少し余裕があると快楽を優先して仕事を後回しにする。その本能を打ち破ることが、納期遅れの根本対策である。
 やるべきことが後回しになる原因には「精神主義」もある。「ムリ」「できない」と思っても「がんばります」と言う組織風土である。論理的に考えてムリでも玉砕を求める特攻隊精神である。年金記録問題は「精神主義」で遅れた代表例であろう。やるべきことを後回しにしていると残り時間がなくなり、物理的に困難になってくる。だが「精神主義」が強いと「根拠のない約束」が飛び交うことになる。精神主義の程度も企業・地域・国によって違う。

2007/12/9 納期遅れを生む組織風土1
 納期遅れを解消する一番重要な原則は「やるべき作業を早くやれ」である。やるべき作業を先送りするのが納期遅れの最大の原因である。だが人間は、やるべき作業があっても少し余裕があると快楽を優先して仕事を後回しにする。その本能を打ち破ることが、納期遅れの根本対策である。
 やるべき作業が後回しになる原因のひとつは「甘えの心とそれを許す組織風土」であろう。約束やルールを守らなくても許される風土が納期問題の最大の要因だろう。「赤信号みんなで渡れば怖くない」というやつである。これは企業・地域・国によって違うのではないか。

2007/12/2 アクション・ラーニング
 企業の研修などを進める際の方法に「アクション・ラーニング」というものがある。これは「グループで現実の問題に対処し、その解決策を立案・実施していく過程で生じる、実際の行動とそのリフレクション(内省)を通じて、個人、そしてグループ・組織の学習する力を養成するチーム学習法」(出典:日本アクションラーニング協会)である。
 新しいことは、講義を聴いただけでは忘れてしまう。グループで実際の問題にあてはめながら苦労して初めて身につくということであろう。これは私が学生だった時の経験に照らしてみてもその通りだと思う。指導する場合でも「教える」のではなく「自ら学ぶ環境を提供する」という方針でやっていこうと思っている。

2007/11/18 演劇型経営方針
 「戦略」に代わる経営方針の立て方のひとつに「演劇」がある。経済のサービス化・ソフト化に伴って、競争相手よりも顧客に焦点をあてたアプローチが必要である。そのアプローチの下敷きとなるものに「演劇」がある。
 演劇型の経営方針では、「戦略」ではなく「ドラマ」、「戦術」ではなく「台本」が必要である。「標的顧客」ではなく「観客」が対象である。経営者は脚本家、管理者は演出家、社員は俳優である。そして社長は教祖であり社員は僧侶である。商材は「演技」であろう。売上は興行収入を上げることである。サービス業では既にこうしたアプローチをとっている企業は多いのではないか。

2007/11/10 宗教型経営方針
 「戦略」に代わる経営方針の立て方に「宗教」がある。画一的な工業製品を売る事業は、大国間の戦争に例えられたかもしれない。しかし経済のサービス化・ソフト化に伴って、競争相手よりも顧客に焦点をあてたアプローチが必要である。
 それが宗教型の経営方針である。「戦略」ではなく「教義」、「戦術」に代わる「経典」が必要である。「標的顧客」ではなく「信者」が対象である。そして社長は教祖であり社員は僧侶である。商材は「御札」となる。実体よりも信者にとっての意味が重要である。御布施である売上高をいただいて信者に「御利益」を残すことが必要となる。

2007/10/27 戦略とマーケティングからの脱却
 最近、新たな事業展開に関するセミナー講師を務めた。そこでうっかり「戦略」「戦術」という言葉を使ってしまった。中小企業の経営に戦争の方法論を当てはめるのはいい加減やめよう。商店の戦争の相手は誰なのだろうか。近所の同業者ではないはずだ。一方が不調なときに相手は好調ではない。勝ち負けの関係ではないのだ。勝ち負けを決める相手がいない状況に戦争の方法論は通用しない。
 「標的市場」という言葉も不適切である。お客様は撃墜すべきターゲットではない。そもそも企業が相手にしているのは「市場」と呼べるのだろうか。市場とは複数の売り手・複数の商品・複数の買い手のすべてが見えている場である。その意味で市場を相手にしていると言える企業は、どの位あるのだろうか。市場が相手ではない企業には「マーケティング」も通用しない。そろそろ戦略とマーケティングに代わる企業経営の方法論を確立すべき時期に来ている。

2007/10/14 在庫精度の悪化要因2
 在庫の現物と帳簿が合わないという症状は、企業で頻発する問題である。親ユニットの入力結果から部品表を使って部品を引き落とす場合の精度悪化は、特殊な例であろう。一般的な原因は4種類に大別される。
ひとつは「入庫時の記帳ミス」である。倉庫に入庫する前のものが正しいとすると、入庫時に帳簿に記帳するための作業やシステムに問題がある場合である。2つ目は「出庫時の現品識別ミス」である。在庫品の一部をピッキングする場合に、別のものを出す、あるいは数を間違えるものである。3つ目は「現品票の添付ミス」である。入庫あるいは出庫時に添付する現品票の内容が違う、あるいは貼り間違えるケースである。4番目は「無断出庫」である。試作用に緊急出庫するなど例外的な出庫で、正規の手続きを無視した場合である。盗難も無断出庫の一部であろう。こうした原因をひとつひとつつぶさないと在庫精度は上がらない。そこにこの問題の根深さがある。

2007/10/6 在庫精度の悪化要因
 生産管理で在庫精度は、いつも悩まされる問題である。在庫の現物と帳簿が合わないという症状はいまだに各所で遭遇する。ある企業でも問題があった。その企業で問題を複雑にしてたのはMRPシステムを使っていることだった。使った部品在庫を引き落とすのに、親ユニットの完成入力を使っていたのだ。親ユニットの入力結果から部品表を使って部品の消費量を計算する。
 この方式は、消費量を直接入力して在庫を引き落とす場合に比べて精度が悪化する要因が多い。「部品表の設定ミス」「指示通りの数量を作っていない」「仕損じや歩留まりが変化する」「試作用などで出庫される」「入力タイミングの遅れ」など、これらが全て引き落とし時の精度悪化要因である。この方式は入力はラクだが、精度維持の労力は少なくない。ロール状態の材料や流体など、直接消費量を計測できない場合は仕方ないが、得失をよく知って使わなければならない。

2007/9/23 企業における分権的組織と集権的組織
 組織を権限の集中度から分類すると、ヒトデに例えられる分権的組織とクモに例えられる集権的組織に分けられる。変化の速い現代では分権的組織のほうが有利とする説が多いようだ。事例を探してみると、分権的組織を志向している企業は、流通・サービス・ソフトウエア・消費財製造業に多い。消費者の変化や地域性に速く対応しようとする例である。
 だが集権的組織をもつ企業も健在である。家電小売では集権的組織で知られるヤマダ電機がトップである。価格競争力が重要な素材メーカー・エネルギー・量販小売などは集権的組織が有利のようである。企業において分権有利か集権有利かは、価格以外の競争力を重視するかが大きな要因になっている。もちろん経営者・管理者の質と人数によってもどちらが有利かは変わってくるだろう。

2007/9/16 ヒトデはクモよりなぜ強い
 「ヒトデはクモよりなぜ強い」という本(ブラフマン/ベックストローム著 日経BP社)を読んでいる。ヒトデは頭がない分権組織の象徴である。クモは頭がはっきりしている集権的組織の例えである。スペイン軍対アパッチ族、アメリカ対アルカイダ、ブリタニカ百科事典対ウィキペディアなどの例から分権的組織の強さを強調している。
 私は企業における「自律組織構築」に携わっている。その立場から興味深く読めた。だが本では国家対民族的集団、営利企業対非営利組織の例が多い。分権的企業と集権的企業の違いにはあまり焦点があてられていない。営利企業対非営利組織の構図に比べると大同小異ということかもしれない。だがアパッチ族の文化は分権的企業にも参考となることが多い。機会があれば企業におけるアパッチ的要素を紹介したいと考えている。

2007/9/9 軽視される希望納期
 生産計画の最初の段階は、生産すべき量とタイミングを決めることである。見込み生産であれば需要予測と在庫量から決まる。受注生産ならば受注情報で決まる。需要側から決まった希望納期がキャパシティ計画やプライオリティ計画の基になる。だが納期問題の多くは、希望納期が軽視されることから派生する。「あくまで希望だから」「これには余裕が見込んであるはずだから」と勝手に解釈されることが多い。希望納期から遅れても「まあいいか」「このぐらいは余裕の範囲」と問題視されない。
 これは供給側の勝手な論理である。余裕が見込んであっても、一度公式な目標として設定されれば、それは期待水準となる。顧客の立場に立てば許されないことは明らかである。品質基準を「これには余裕が見込んであるから」といって無視するだろうか。品質基準は守ろうとするのに納期は軽視される。これは文化の問題だろう。世界には品質基準も軽視する国があるのだから。

2007/9/2 キャパシティ計画とプライオリティ計画
 生産計画を機能面から見ると、キャパシティ計画とプライオリティ計画に大別される。キャパシティ計画とは負荷を見積り、その量をこなすための生産資源を準備することである。プライオリティ計画は作業の順序を決めることである。だが実際にはキャパシティ計画とプライオリティ計画は完全に分離できない。負荷を見積るには「明日はどの位か」「来週はどの位か」とったようにタイミングが問題となる。順序を決める場合にも、「今日中に合計どこまでやるのか」という量を意識しなければならない。
 コンピュータを使ったスケジューリングシステムは、キャパシティ計画とプライオリティ計画を分離せずに連続時間でスケジュールを立てるものが多い。だがそれを使える状態にするには、多くのパラメータを設定する必要がある。相互に関連するキャパシティ計画とプライオリティ計画をうまく分離できると、低コストのスケジューリングができる。業種の特徴をよく知っているとそれはできる可能性がある。

2007/8/26 特急飛び込みに対する計画
 現在検討している生産スケジューリングは、特急・飛び込みが多い工場を想定したものである。ただし全てが短納期ではなく、見込みや長納期のものが先に決まっているところに、特急品が入ってくるという状況である。こういう状況では、計画がコロコロ変わるという状態になりがちである。もちろん新たに入った注文に関連する計画は見直さなければならない。だが問題となるのは、今日入った注文によって、昨日までに入った注文に関する決定を変えることである。これをやると本当に計画がコロコロ変わってしまう。現場の混乱は増幅される。
 こうした状況の計画は「一度決めたものは動かさない」というのが重要な方針である。ひとたび納期回答したらその日を変えない。ひとたび着手したら途中で止めない。担当者を確定したらそれを変えないということである。この方針は、生産スケジューリングだけでなく。他の仕事の段取にも通用するだろう。

2007/8/19 電力需給
 8月16日に岐阜県多治見市と埼玉県熊谷市で最高気温40.9℃の日本新記録が出た。この日の朝、東京電力がテレビCMで当日の電力の需給見通しを発表していた。ギリギリ間に合う数字になっていた。柏崎原発が停止している現在、需給状況はかなり厳しい。お盆の週でなかったら大停電が発生していたかもしれない。
 電力だけでなく装置産業の需給バランスを管理するのは難しい。在庫で調整することが行われるが、ときに不良在庫の山を築く。最大需要量に対応するには、設備投資の規模とタイミングが非常に重要である。電力は在庫できないために、その意思決定は特に重要であろう。巨大な装置で製造するものだと外注先もないことがある。こうした装置産業の投資や在庫の意思決定については、研究の余地がありそうだ。

2007/8/12 当日はゼロか1か
 現在支援している企業が抱える問題のひとつに「生産指図どおりの日程で進まない」というものがある。最終期限となる客先への納期が明確でないことが要因になっている。さらに「受注から3日以内に客先へ回答納期を出す」というルールが守られていないことが影響していた。納期が問題になっている企業でよく見られる現象である。
 もうひとつ典型的な症状は、「受注3日以内」という点にあった。受注当日をゼロとして翌日を1日とカウントするのか、それとも当日が1日で翌日が2日なのかということである。そのカウント方法が定義されていない。また休日をどうカウントするかも明確でなかった。連休がある8月は大幅にズレる可能性がある。8月10日に受注したものの回答期限は、解釈によって12日から20日まで大きな差が出る。まずこうしたルールを整備することが納期対策の第一歩である。

2007/8/5 保有時間の計画
 最近、取り組んでいる生産スケジューリングでは、新たな計画方法を実現しようとしている。生産計画は在庫量の計画、生産量の計画、負荷の計画、順序の計画などに分類される。このうち負荷の計画に関する方法である。今までは2つの方法が代表的であった。ひとつは負荷に制限がない状態で、仕事に必要な時間を山積みする無限負荷スケジューリングである。もうひとつは後者は負荷に制限があるなかで仕事の実行できるタイミングを決める有限負荷スケジューリングである。
 現在取り組んでいるのは需要から決まる所要時間を最初に決め、それに合わせて保有時間を計画するものである。当たり前に聞こえるかもしれないが、この方法は今まで使われてこなかった。無限負荷スケジューリングは保有時間を決めないことであり、有限負荷スケジューリングは保有時間を先に決めてしまう方法だからである。

2007/7/29 生産スケジューリング
 最近、生産スケジューリングの問題に取り組んでいる。生産のスケジューリングには無限負荷スケジューリングと有限負荷スケジューリングがある。前者は負荷に制限がない状態で、仕事に必要な時間を山積みする方法である。後者は負荷に制限があるなかで仕事の実行できるタイミングを決める方法である。負荷に制限がないという状況は現実とかけ離れている。だが負荷に制限があるという想定も現実と違うと考える人が多い。「残業すれば」「ちょっと頑張れば」負荷制限は生き物のように変わる可能性があるからである。
 現在考えているのは、無限負荷と有限負荷の中間的なスケジューリング方法である。これは何とか形にできそうである。しかしスケジューリングの世界には、複数工程のスケジューリング、在庫計画とロットサイズ計画を同時に行うスケジューリングなど、まだまだ決定打が確立していない問題が多い。

2007/7/14 生産清流化の3同
 生産清流化とはプロセスを改善して納期を短縮することである。プロセスを改善する方法には3種類ある。それが「3同」である。ひとつめは「同期化」である。前後のプロセスのタイミングを合わせる。
 ふたつめは「同量化」である。前後のプロセスで処理する量を同じにしていく。3つめは「同時化」である。プロセスを同時並列にやることによって処理量を上げ、処理期間を短縮する。生産清流化は「3同」によって「3流」を変えていくことと言い換えられる。

2007/7/8 生産清流化の3流
 生産清流化とはプロセスを改善して納期を短縮することである。ひとくちに「納期短縮」といっても改善方向は3種類ある。それが「3流」である。ひとつめは「流出しを早める」ことである。特急で作れば早いのに、慢性的に納期が守れない場合の対策である。仕事の着手を全体に早める。
 ふたつめは「流量を上げる」ことである。余力不足で、受注残がどんどん増えている場合の対策である。ボトルネックとなっている工程の余力を拡大する。3つめは「流速を上げる」ことである。特急で作っても納期が守れない場合の対策である。着手してから完成するまでの工期短縮を行う。生産清流化は、納期短縮のタイプを見極めてタイプ別の対策をとることが重要である。

2007/7/1 見える化と電子機器
 パソコンやデジカメなどの電子機器は見える化にとって重要な道具である。電子化することによって、様々な対象を電気量やデジタルデータとして統一的に扱える。同時に遠隔地への伝送や保管が容易になる。電子機器をうまく使えるかが見える化の巧拙に影響する。
 電子機器が扱う電気信号やデジタルデータそのものは目に見えない。見える化するつもりが、一時的に見えなくなるのだ。このことが電子機器を使う上の巧拙に影響する。例えば特定の情報を見せるためのパソコンなら常時電源をONするなどの工夫がいる。如何に見えない状態を避けて見える状態を維持するか。そこに電子機器利用のポイントがある。

2007/6/25 見える化と生産清流化
 「見える化」とは、組織内の視覚的コミュニケーションである。コミュニケーションであるから対象は多岐に渡る。しかし最も効果的なのは生産清流化の手段として使った場合である。生産清流化とは納期短縮の観点から業務改善を進めるものである。納期問題の対象は時間である。また複数の業務・職場の間の同期化・同量化・同時化が問題となる。時間という目に見えにくい対象をあつかうこと、組織的・地理的にも広範囲を対象とすることから、生産清流化を進めるには「見える化」が重要な要素となる。
 具体的には、マップ・グラフ・計画表などを使うことである。マップで複数業務の全体像を見える化し、グラフで時間や数値指標を見える化する。そして計画表で複数職場にまたがる目標と行動予定を見える化する。こうした見える化の積み重ねが生産清流化の重要な基盤である。

2007/6/17 見える化の技:文書で見せる
 「見える化」の方法は4種類に大別できる。4つめは「文書で見せる」である。これは、見せる対象の状態・目標・課題などを文書で見せるものである。コンピュータの画面や帳票で見せることも含まれる。対象を文字・文章・図表・写真などに変換しているものである。
 物理的・地理的に大きい対象や、抽象的な概念などは「文書で見せる」だけが見える手段となる。これはどのようなものでも適用できる。しかし適切な表現方法や掲示方法にしないと内容をうまく伝えられない。「現物」「本人」「信号」などとうまく組み合わせて使うことが望ましい。

2007/6/10 見える化の技:信号で見せる
 「見える化」の方法は4種類に大別できる。3つめは「信号で見せる」である。これは、対象となるモノ・工程などの状態を、電気信号や別の物理量に変換して見せるものである。トヨタ生産方式で使われるアンドンが代表例である。設備の運転状態を表わす計器類や、製品の品質特性値を計る計測器類を使うことも「信号で見せる」に該当する。また対象物を数値モデルに変換してコンピュータシミュレーションすることも、これにあたるだろう。
 「信号で見せる」は、通常では見えにくい状態を他の物理量に変換して見える化する。道路の信号機や自動車のインパネなど社会のあちこちにも存在する。しかし企業のなかでは、まだまだ少ない。通常では見えないものを他の形に変換して見せる工夫は、もっとあっていい。

2007/5/27 見える化の技:本人で見せる
 「見える化」の方法は4種類に大別できる。ふたつめは「本人で見せる」である。これは、顧客・取引先など仕事の関係者の本人と会うことである。IT化が進んだ現代でも、情報の発信源をたどると人間に行き着く。本人に会うことによって、文書や話し言葉以外の情報が得られる。表情や身振り手振りなどは、視覚的コミュニケーションの重要な要素だからである。
 「本人で見せる」は、忘れられがちであるが、重要である。自動車でも通常は運転している本人の顔が見える。たまにガラスを着色して運転者の顔を見えなくしている車もあるが、発信する情報が格段に少なくなる。こうした車の近くを走るのは怖いものである。

2007/5/13 見える化の技:現物で見せる
 「見える化」の方法は4種類に大別できる。ひとつめは「現物で見せる」である。これは、仕事に使う材料・設備・施設などのモノを見たときに、その状態がわかるようにするものである。5Sは「現物で見せる」の重要な要素である。例えば「整理」とは必要なものと不要なものを区別し、不要なものを捨てることである。これは、必要なモノだけがあるという状態を現物が示しているのと同義である。
 通路やモノの置き場を示す区画線も、現物による見える化の代表的な要素である。区画線の中か外かで正常か異常かが見てわかる。さらに現物に文字や標識を添付することも、現物による見える化の一部である。現品票やエフ付け/エフ取りなどがその例である。避難口を示す絵文字なども現物と標識が直接対応している点で、現物で見せる一例である。

2007/5/6 見える化の技:4つの方法
 「見える化」の対象は、5つに分類されることは、前回までに提示した。では、それらをどのような方法で「見える」ようにすればよいのだろうか。方法は様々である。しかし、それらは4種類に大別できる。
  現物で見せる
  本人で見せる
  信号で見せる
  文書で見える
 「現物」「本人」「信号」「文書」の4種類はそれぞれに特徴がある。同じ対象を見える化するにしても、どの方法をとるかによってその内容と効果は変わる。これらを選択あるいは組み合わせて見える化を進める。

2007/4/29 見える化の心:課題と対策の見える化
 「見える化」の対象は、5つに分類される。最後は「課題と対策の見える化」である。次の事項を常に見えるようにすることである。
  異常の見える化
  現場検証の見える化
  真因の見える化
  対策の見える化
  効果の見える化
 「経営」「顧客」「環境と業務」「心と知恵」の4つの側面それぞれの課題と対策を常に見えるようにし、社員が自律的に課題解決を進めるようにするのが「課題と対策の見える化」の目的である。経営者と社員が「これをやれ」「はいわかりました」という関係から脱し、全員が課題と対策を見つけられるようにすることが「見える化」の真の狙いである。

2007/4/22 見える化の心:心と知恵の見える化
 「見える化」の対象は、5つに分類される。4つめは「心と知恵の見える化」である。次の事項を常に見えるようにすることである。
  社員の見える化
  力量の見える化
  嗜好の見える化
  改善事例の見える化
  人脈の見える化
 自動車の運転では、運転している本人の顔が見える。横や後のガラスを着色して運転者の顔を見えなくしている車もあるが、これは怖い。運転者の力量は免許証で見える。また、車種は運転者の趣向を表わしている。これらの仕掛けが企業にも必要である。

2007/4/15 見える化の心:顧客の見える化
 「見える化」の対象は、5つに分類される。3つめは「環境と業務の見える化」である。次の事項を常に見えるようにすることである。   対象空間とモノの見える化
  業務の流れの見える化
  ルールと基準の見える化
  指示と実行の見える化
  納期と時間の見える化
 自動車の運転では、窓ガラスを通して走っている車線が見える。操作対象のハンドルやスイッチが見えていることは当然である。交通法規は明文化されており、場所ごとの指示は標識で示されている。これから実行しようとする内容は、ウインカやストップランプで周囲に見えるようになっている。バスならば時刻表で納期が示されている。自動車ではこれらの仕掛けがあるのだ。企業ではどうだろうか。

2007/4/8 見える化の心:顧客の見える化
 「見える化」を対象別に分類すると5種類あると言われている。2つめは「顧客の見える化」である。次の事項を常に見えるようにすることである。   顧客への経路の見える化
  顧客に対する活動の見える化
  顧客本人の見える化
  顧客の声の見える化
  顧客にとっての見える化
 自動車の運転に例えれば、周囲を走る車の運転者の顔や、その目線はどこを向いているかを目で見て確認することに相当する。周囲を走る車の運転者の手合図や、その車の走行車線やスピードを見ることも重要である。これらを知らずに運転すれば事故を起こす。企業経営も同様に「顧客の見える化」が必要である。

2007/3/31 見える化の心:経営の見える化
 「見える化」を対象別に分類すると5種類あると言われている。ひとつめは「経営の見える化」である。企業全体が何をやっているのか、またどこへ行こうとしているのかを従業員一人ひとりが知る。これが経営の見える化である。「企業活動」「方針」「評価指標」が常に目で見えるようにする。
 見える化は自動車の運転に例えられる。自動車は一人で運転しているわけではない。様々な人が道路を運転するなかで、目的を達成する。そこでは視覚的コミュニケーションが重要である。
 「経営の見える化」は、企業を経営する目的を達成しているかを見るのが目的である。運転に例えると、対象とする道路の全体像や目的地が地図に示されているか、走行距離や燃費は目標に達しているかに当たる。これらを見えるようにするのが「経営の見える化」である。
 経営の見える化の要素は、次の5つの要素を含む。
  組織の見える化
  中期計画の見える化
  年度方針の見える化
  経営成績の見える化
  評価指標の見える化

2007/3/25 見える化の心:見える化とは
 「見える化」という言葉が一般的になってきた。もとはトヨタ生産方式の要素だった。だが今では企業にとって重要な基本として認知されつつある。「見える化」とは経営・業務・作業などの状況を視覚化することである。しかしなぜ見える化するのか、何を見える化するのか、どうやって見える化するのかは、まだ体系的に整理されきっていないようである。
 なぜ見える化するのか。私はこれを組織のコミュニケーションの一部と考えている。コミュニケーションは会話だけではない、カンバン・アンドン・文書・現物そのものなどは、すべてコミュニケーションの手段と考えている。人間は外界の情報の8割を視覚から取り入れていると言われる。視覚は会話以上に重要なコミュニケーション手段である。組織のコミュニケーションを強化する手段が「見える化」なのだ。

2007/3/18 在庫管理の課題6:棚卸の見える化
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理のプロセスのひとつに棚卸がある。保管場所にある在庫現品を実地に確認し、在庫情報と照合する。
 在庫管理の改善は「見える化」が重要である。棚卸における「見える化」には次のようなことが含まれる
 ・棚卸対象となる現品に棚札を貼る。
 ・循環棚卸しの場合、倉庫の区画で区分する。また対象区画を所番地や色で識別する。
 ・長期滞留品の現品に色シールを貼って、見た目でわかるようにする。

2007/3/11 在庫管理の課題5:在庫情報の見える化
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理のプロセスのひとつに在庫情報の更新がある。在庫に関する品名・数量などの帳簿と、現品に対応する保管場所の区画や棚番の情報が更新される。
 在庫管理の改善は「見える化」が重要である。在庫情報の更新に関しても例外ではない。次のような「見える化」が有効である。
 ・毎日の在庫更新情報の一覧表を掲示する。
 ・在庫が更新された現物を、毎日棚卸して数量を確認する。
 ・長期滞留品の一覧表を掲示する。

2007/3/3 在庫管理の課題4:入出庫情報の見える化
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理のプロセスのひとつに入出庫情報の発行がある。入出庫にともなって入出庫伝票の発行が行われる。
 在庫管理の改善は「見える化」が重要である。入出庫伝票は、コンピュータシステムの端末に直接入力することで発行することもある。最近ではRFIDを使って自動で発行することも行われる。しかし入出庫伝票が使われることも多い。次のような「見える化」が具体策である。
 ・入出庫情報のもとになる現品票が常に見えるようにしておく。
 ・発行した入出庫伝票を入れる容器を決める。
 ・毎日の入出庫実績の一覧表を掲示する。

2007/2/25 在庫管理の課題3:保管の見える化
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理のプロセスのひとつに保管がある。保管では、現品を保管場所の所定の位置に納める作業が行われる。
 在庫管理の改善は「見える化」が重要である。保管における見える化は次のような事項が具体策となる。
 ・保管場所を区画線や棚で明示し、それ以外の場所に置かない
 ・保管場所に区画番号や棚番を表示する
 ・保管場所名と責任者名を掲示する
 ・現品票が見える方向に納める
 ・現品の種類に応じて、保管容器を色分けする

2007/2/18 在庫管理の課題2:入出庫の見える化
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理のプロセスのひとつに入出庫がある。入出庫とは、現品の受取りと払い出しを行うことである。
 在庫管理の改善は「見える化」が重要である。改善の第一歩は、現品の状態とその問題点が誰にでもわかる状態を作ることである。入出庫における見える化は、次のような事項が具体策である。
 ・入出庫の作業場所を区画線で示し、それ以外の場所から現品を出し入れしない
 ・作業手順を表示し、誰にでもわかるようにする
 ・毎日の入出庫の予定品目・数量を掲示する

2007/2/11 在庫管理の課題1:在庫管理のプロセス
 生産清流化を進めようとすると必要になることが多いのは、在庫管理のレベルアップである。在庫管理とは現品とそれに関する情報を取り扱うプロセスと捉えられる。プロセスに着目すると次のような作業に分解できる。すなわち「入出庫」「保管」「入出庫情報の発行」「在庫情報の更新」「棚卸」である。
 在庫管理をレベルアップしようとするとこれらプロセス全てを点検していかなければならない。この考え方は製造業に限らず流通業の在庫にも適用できる。事務作業でも伝票の在庫管理をどうするかという問題に置き換えることができる。大げさに言えば、在庫管理は産業界全体に普遍的な課題である。

2007/2/4 経営理念3:戦争から宗教へ
 経営理念の取り扱いには「仏教的」と「キリスト教的」の2つがある。一方、事業全体も宗教的アプローチが必要な時代になっている。画一的な工業製品を売る事業は、戦争である。企業間競争は、物量が重要な大国間の戦争に例えられる。使われる言葉も「戦略」「戦術」「タスク」「ロジスティクス」など軍隊用語である。
 しかし戦争は冷戦終了後に、宗教を背景にしたテロとの戦いが重要になってきた。経済のサービス化・ソフト化に伴って、経済企業間競争も宗教的アプローチが重要になってきている。「戦略」ではなく「経典」、「標的顧客」の代わりに「信者」を増やすことが求められる。そして自社の「利益」の前に信者の「御利益」を考えることが必要なのだ。

2007/1/28 経営理念2:経営理念の形式
 経営理念の取り扱いには「仏教的」と「キリスト教的」の2つがある。一方、文書としての経営理念の形式にも2種類がある。それは「判断基準型」と「行動基準型」である。前者は抽象的な表現で判断の拠り所を示しているのに対して、後者は具体的な行動を示す。
 例えばドトールコーヒーの企業理念は、「一杯のおいしいコーヒーを通じてお客様にやすらぎと活力を提供する。」というものである。これは「判断基準型」である。ドトールには「社是」「社訓」もあるが、いずれも抽象的な表現である。一方、松下電器の行動基準のひとつに「お客様に満足いただける商品の開発」という項目がある。これは文字通り「行動基準型」である。日常の行動に密接した指針を与えるものである。
 通常は判断基準型と行動基準型がセットで決めている会社が多い。前者を「(狭義の)経営理念」、後者を「行動基準」と呼ぶのが典型例である。ただし、古い会社は判断基準型の分量が多く、新しく制定した会社では行動基準型の分量が多くなる傾向がある。

2007/1/21 経営理念1:経典としての経営理念
 ここ数年、経営理念のコンサルティングに従事する何人かの人と機会があった。そこで気づいたのは、どうやら経営理念の取り扱いには2つの類型があるということだ。経営理念を経営における経典と見なすと、宗教観の違いによって2種類あるのだ。
 ひとつは仏教的な取り扱いである。名称は、「社是」「社訓」など古風なことが多い。内容も古語で書いてある。社員は、日常の仕事とは無関係に、お経のように唱える。
 もうひとつはキリスト教的取り扱いである。名称は「クレド」などと呼ばれる場合もある。「クレド」とはミサに使われる音楽のことだそうだ。「信条」とか「信仰宣言」などと訳される。分かりやすい言葉で書いてある。経典の内容を、日々の実践から実現することを目指す。
 当然ながら前者は日本に多く、後者は欧米に多い。宗教観が経営理念の取り扱いにも反映している気がする。イスラム圏の企業ではどうなのだろうか?

2007/1/14 原価管理の課題7:予算との整合
 原価管理を実践する場合の課題は多い。個別製品の実績原価を把握する場合、予算で決めた経費もとにチャージレートを設定し、直接工数比率で個別製品に配賦することが多い。だが、予算で決めた経費の総額と直接工数の総数は、実績とは異なる。事前に決めたチャージレートで計算した個別製品の原価を合計すると、実績の総額と合わなくなる。材料費等も予算で決めた単価で計算したものを集計すると、実績の金額と合わない。
 原価差異分析で予算と実績の差を計算していくが、原価管理にまつわる様々な課題とその対応策を踏まえていないと数字の差が何を意味するのかがわからない。つまり原価管理は、成り行きではできない。基データの把握・計算方法・確認方法などを体系的に設計し、実施されないと意味のないものになってしまう。

2007/1/6 原価管理の課題6:間接費の配賦
 原価管理を実践する場合の課題は多い。個別製品の実績原価を把握する場合、常に問題となるのは間接費の配賦である。製造全体にかかる管理間接業務の費用を製品別にどう配賦すれば合理的かという問題である。
 間接費全体を、直接部門に配賦し、それをもとに計算したチャージレートと直接工数で個別製品に賦課するというのが一般的である。しかし直接部門への配賦比率をどうするか、工数比例でいいのかという議論が常につきまとう。

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