納期半減の生産清流化

業務と組織の変革で、しなやかな企業体質を創ります。

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2008/12/14 石高制
 金融不安は、貨幣が実体経済から離れて、それ自体が価値を持ってしまったことに問題の源泉がある。貨幣は価値の交換媒体・交換尺度であると同時に「価値の保蔵機能」を持つとされる。専門家によると問題は腐らないことにあるという。100万円分の魚と100万円の金は等価である。だが金は腐らない。人々は資源を取りつくして金に換えようとする。これが地球環境を破壊してマネーの暴走を生むのだ。
 ではどうするか。石高制はどうだろうか。米を価値の尺度にするのだ。米といってもアメリカではない。食べる米である。米の出来高と貨幣の流通量を連動させる。これならば実体経済と連動させることができる。米だけでなく麦、トウモロコシなどの穀物にも連動させれば二酸化炭素削減と地球温暖化防止につながる。ただし焼畑農業は対象外である。二酸化炭素削減を削減する商品との交換や二酸化炭素排出権との連動もできる。石高制のアイデアは筒井康隆が1970年代の小説に書いたものである。だが今の時代には魅力的なアイデアと思える。

2008/12/6 ホンダがF1から撤退
 ホンダが今期限りでF1から撤退することを発表した。レース活動は広告効果・技術開発・人材活性化といった効果があった。だが年間500億円とも600億円とも言われる費用に効果が見合わないと判断したようだ。最後の引き金を引いたのは、昨今の世界的な自動車販売不振である。
 F1から撤退するといっても、インディカーへのエンジン供給やオートバイレースへの参加は続けるという。F1からの撤退も初めてではない。今回で3回目である。4回目の挑戦に期待したい。

2008/11/23 アクションラーニングと変革人材
 昨日「質問会議」の著者である清宮普美代氏の話を聞いた。質問会議では質問だけで会議を進める。これはアクションラーニングと呼ばれるチーム活動による人材活性化の主要な要素だそうだ。質問会議によって「問題の明確化」「関係性の改善」「変化に対する受容と自己変革」が得られるという。
 アクションラーニングは、TQCにおける小集団活動と似ていると思った。チームで課題解決に取り組むことによって変革を実行できる人材を育成するのが小集団活動である。いずれにしても人材育成であるから時間がかかる。継続して取り組むことが重要であろう。大きな変革が必要になってから取り組んでも遅い。日産自動車では小集団活動をずっと継続している。ゴーン改革では社長の手腕が脚光を浴びた。だが改革をすぐ実行できた人材の能力があったことも事実であろう。

2008/11/15 サービス型製造業 その3
 国内で元気な製造業の多くは、サービス業化している。さらにその先にはどんな業態となるのだろうか。その姿は明確でないが、仕事と時間の関係の変化があるのではないかと予想している。製造業に限らず、現代の社会活動は時間に縛られている。それは産業革命に端を発する。産業革命から始まった工業化社会では、工場制度が始まり、大勢の人が勤務制に従って出社するようになった。分業で作業するために作業時間が決められ、時間で給料が決まるしくみがとられた。20世紀初頭にフォードやテイラーが確立した方法である。これが今世紀になっても製造業に限らず企業の仕事の基本になっている。
 だが、規格大量生産から離れたサービス化社会では仕事と時間の関係は変わる。工業化社会ではムダな時間を省くことに主眼が置かれた。だが、サービス化社会では、価値ある時間を付け加えることに主眼が置かれるようになるのではないか。さらに工業化社会では「時計の時間」が主役であったが、サービス化社会では個人の「主観的時間」が重視される。

2008/11/2 サービス型製造業 その2
 国内で元気な製造業の多くは、サービス業化している。1品モノの受注生産、例えば試作部品・注文家具・生産設備などが代表例である。モノの提供を通じて、「即時」「特注」「対話」「感性」「安心」などを提供している。
 これらを提供するには、次のような要素が重要になる。「小ロット加工」は特注に対応するための最低条件である。また「365日稼動」も必要である。サービス業では即時化に対応するため365日開店に近づけている。サービス型製造業も365日稼動が必要である。さらに「社員の接客態度」も重要である。サービス業と同様に発注者と社員が直接対話する機会が多いからである。社内の5Sや見える化も、顧客から見て安心できるレベルに高める必要がある。

2008/10/26 サービス型製造業
 アジアが製造業の主力拠点となって久しい。だが国内の製造業も健在である。ただし国内にある製造業はサービス業化している。それはモノを提供するのではなく、モノを通じて、様々な便益を提供している点にある。受託加工の製造業では、量産品ではなく試作品の提供が主流になっている。その業態は、短納期を売りにした「試作サービス」と言えるだろう。1品モノの受注生産、例えば注文家具、注文住宅、生産設備などは、顧客との対話が重要である。時計・ジュエリーなど、身につけるものは、ステイタスと満足感を売っている。そこではデザイナーと職人の感性が重要である。食品製造も、安心・安全を提供するサービス要素が高まっている。
 このように製造業でも「即時」「特注」「対話」「感性」「安心」など、サービス業のキーワードが重要になっている。その要素を高めた「サービス型製造業」が今後ますます増えていく。

2008/10/19 金融不安
 米国発の金融不安が広がっている。実体経済への影響も出始めている。そもそも実体経済に連動しないお金が増えたことが、問題の根底にある。元来、お金は財やサービスを交換するための道具だった。お金に実体はない。お金は価値を測定する情報上のモノサシである。だが、金本位制という物理的実体から離れた。さらにコンピュータや金融工学など情報操作の道具が発達した。その結果モノサシ自体が価値になってしまった。
 これが金融不安の本質だろう。実体経済から離れた過剰流動性が、今回は米国の不動産バブルを生み、それがはじけた。今、投入される公的資金は、長期的には新たなバブルの源となる。そろそろ新しい時代の新たな「お金」の制御方法が必要なのだろう。それは米ドルという基軸通貨を前提としない多極的な価値情報を基にしたものになっていくのではないか。

  2008/10/5 時間学研究所
 ここしばらく「時間とは何か」について勉強している。私は製造企業の納期問題の改善を専門にしている。そこでは時間が改善対象である。だが「時間とは何か」という本質的な所がよくわかっていなかった。そこで遅ればせながら関連書籍を読んでいる。
 何冊かの本に共通しているのは「時間学研究所」であった。時間に関する本の著者は、この研究所の関係者が多いのだ。時間学研究所は、山口大学に設置されている。広中平祐学長時代の2000年に創設されたそうだ。山口県は、機械時計が日本に最初に伝来した地であるという。それが研究所設置の背景にある。最近私は山口県づいているが、やはり山口はただものではなかった。時計も時間学も先端を行っていたのだ。

2008/9/28 突端から先端へ行く山口県
 今週は、セミナーの講義をするため山口県へ行った。山口県は初めて訪れたのだが、セミナーに参加した製造企業の若手経営者は皆、意欲と能力にあふれていた。山口は明治維新で主役となった地域である。その強みは指導者の能力にあるのだろう。高杉晋作、吉田松陰や明治以後の有名政治家を輩出した場所である。その伝統は企業経営者にも受け継がれている。
 明治維新のもう一方の主役である薩摩は、奄美支配で得た砂糖の売買で儲けた資金力が強みだったと言われている。薩摩の資金力と長州の指導力が、維新の原動力だったのだろう。長州と薩摩を結びつけたのは「突端」ではないか。本州の最西部、九州の最南部という地理上の「突端」は、外国の動きを察知しやすい場所であった。それが変革を生み、時代の先端を切り開くことになった。いつの時代も変革の主役になって先端を行くのは、中央ではなく突端なのだろう。

2008/9/21 リーマンブラザーズ経営破綻
 米証券リーマンブラザーズが経営破綻した。リーマンショックは全世界を巻き込んでいる。負債総額は6,130億ドル(約64兆円)と言われている。日本法人も民事再生法の適用を申請し、負債総額は3兆円を超える見通しである。
 これを欧州から見るとどうか。1ユーロ1.45ドル(155円)とすると負債総額は約4200億ユーロとなる。一方、負債総額の日本記録は、2000年の協栄生命で4兆5297億円だそうだ。この年は生保の破綻が相次ぎ、千代田生命 が2兆9366億円、東京生命が9802億円の負債を抱えて倒産している。合計8兆4465億円は、当時のレート1ユーロ100円で換算すると、約840億ユーロとなる。リーマンのちょうど5分の1である。
 協栄生命が破綻した2000年は、ITバブルがはじけた年である。またひとつバブルがはじけたのは間違いないが、その影響の大きさは世界規模で想定する必要があるだろう。

2008/9/13 自民党総裁選
 福田首相が辞意を表明し、自民党の総裁選の立候補者が出揃った。現時点で大勢は決しているようだが、解散総選挙はいつになるのだろうか。民意を反映しないまま政権をタライ回しにするのはもう限界であろう。
 小泉元首相の功績は、「劇場型政治」を持ちこんだことだと思う。総花的なマニュフェストや分かり難い決定プロセスなど「不透明な政治」に対して、国民の意思を選挙を通じて直接反映できるのが「劇場型政治」である。「劇場型政治」には批判もあるが、「不透明な政治」「タライ回し型交代」よりよほどマシと思える。

2008/8/31 記録的大雨
 8月29日の早朝、関東地方を中心に激しい雷雨があった。私の住む相模原市でも1時間に100mm前後の雨が記録された。小規模河川が氾濫して住宅が浸水する被害が出た。
 今年の夏は日本を覆う高気圧が弱いそうだ。この時期に日本列島に低気圧が居座ると、そこに向けて太平洋の湿った空気が流れ込み、それが大雨の原因になっているという。今年だけの現象でななく、長期的な気象変動に関連しそうである。どう対処すればいいのだろうか。

2008/8/9 中国の底力
 8日に北京オリンピックが開幕した。開会式では中国の発明品をモチーフにしたパフォーマンスが披露された。漢字、竹簡、紙、活版印刷、造船、羅針盤、火薬、大砲など中国発の技術が多いことを改めて認識した。
 アヘン戦争以来、世界の列強や日本との関係に翻弄されてきた中国だが、それ以前は世界の文化・技術を牽引する大国であった。ここ200年ほどの停滞は中国の歴史からみれば一瞬に過ぎない。21世紀はギョーザから先端技術まで中国の動きを無視できない時代なのだろう。

2008/7/27 通り魔事件
 22日に東京・八王子で発生した通り魔事件はショックだった。事件が発生した駅ビルの隣には、私がよく行くインキュベーション施設がある。そして犯人が地元の中小企業で働いていたからだ。6月に秋葉原で起きた通り魔事件は、遠い場所の出来事だったが、今回は身近な事件だった。
 秋葉原の事件と八王子の事件の共通点は、犯人が製造企業に勤めていたことである。職場での事故やトラブルが背景にあることも似ている。私の周囲でも起こりうる事件であることがわかった。私にできることは何だろうか。

2008/7/20 魚の価格決定
 15日に原油高に抗議する漁船の一斉休漁が行われた。東京の築地市場では取引量が2割減ったという。今回の休漁は原油高が原因なのだが、魚の価格決定方法にも問題がありそうだ。卸売市場では売り手と買い手の双方が揃う。参加者が平等に情報を持っている市場取引では、売り手のコストを価格に反映しにくい。需要と供給のバランスで価格が決まる。さらに生モノでは、希少性から高くなる可能性があるのと裏腹に、「売れないならとっておく」ことはできない。
 結果としてコストが安い生の近海物に希少性で高値がつき、コスト高となる冷凍の遠洋物の価格が安くなるという現象が起こりうる。こうした現象を緩和する取引システムは可能だろうか?

2008/7/13 米国の株価
 株安は日本だけではなかった。7月11日米国株式は、ダウ平均で一時1万1000ドルを割り込んだそうだ。約2年ぶりという。各国通貨に対するドル安も続いており、米国株の世界的プレゼンスは下がっている。ITや金融が牽引してきた米国の経済モデルも、原油や穀物の前には勝てないということか。
 日本のお手本になる国は米国でないことがはっきりしてきた。ではどうするのか。いよいよ日本独自の経済モデル、企業モデルが必要な時代なのだろう。

2008/7/6 株価続落
 7月4日金曜日で日経平均株価が12営業日連続の下落となった。12日続落は1954年以来、54年ぶりという。景気の先行き不透明感という循環的な要素だけではない。日本株よりも原油や穀物にマネーが流れるという構造的な問題が背景にある。
 日本の上場企業が原油や穀物よりも魅力的な商品やサービスを提供できていないということであろう。現代は、知識と情報が価値を生み出す時代と言われていた。天然資源よりも人的資源が重要なはずである。日本には有利なはずであった。だが今のところ日本企業は天然資源に負けている。人材の価値を軽視してきた派遣労働問題にも関連がありそうだ。株価続落で日本企業の課題が顕わになった気がする。

2008/6/29 食品偽装
 今月も食品偽装事件が報道された。丸明(牛肉の産地偽装)、魚秀(ウナギの産地偽装)などである。食品偽装は昔からあったのだろうが、大きく取り上げられるようになったのは2002年頃からである。BSE問題を背景に牛肉偽装が事件として報道された。雪印、日本食品、日本ハム、ハンナンなどである。記憶に新しいところではミートホープ、赤福、船場吉兆などがある。
 最近の傾向としては中小企業の問題が内部告発によって明るみに出るケースが増えたことだろうか。食品の種類は多岐に渡る。だが牛肉の偽装は相変わらず多い。船場吉兆も最初に発覚したのは牛肉の産地偽装ではなかったか。
 こうした偽装が絶えないのはなぜだろうか。経営者の倫理観が原因であることは間違いないが、経営者の暴走を止められない組織にも問題がある。その点では食品偽装だけの問題ではなく、あらゆる企業に起こりうる問題であろう。

2008/6/22 マルチ商法の明日
 先日、ある人から「最近こういう商売を始めました」という挨拶とともに名刺と商品パンフレットを貰った。ちょっと気になったので調べてみたら、マルチ商法で有名な商品だった。その人は代理店契約をしたということになる。
 マルチ商法は、マルチ・レベル・マーケティングやネットワーク・ビジネスと呼ばれているが、一部の人しか儲からないのが常である。それがわかっていても「私は違う」「もう少しやれば大きなリターンがある」と思い込んでやるのだろう。ギャンブルと同じである。人間の射幸心に根ざしているから強い。だから時代が変わっても、手を変え品を変えてマルチ商法は続くのだろう。

2008/6/15 生産のダイエット
 生産清流化では慢性的な着手遅れや、製造着手から完成までの期間短縮を改善していく。その実行では受注残や仕掛品を減らすことになる。人間のダイエットと同じように溜まった脂肪を減らすことになる。だがダイエットと違うのは食べる量、つまり受注量は減らせないことにある。受注を制限したら売上が下がるからである。消化量を増やすしかない。つまり後工程に行くほど加工量を増やさなければならないのだ。
 多くの場合、加工量のアップを何か月続けることになる。ダイエットのために運動量を増やすのだが、これがなかなか大変である。全社的・計画的に取り組むこと、リバウンドを防ぐ対策を実施することが必要となる。

2008/6/8 製造期間の分析5:過負荷遅れ
 製造着手から完成までの製造期間を短縮しようとすると、その期間を分析することになる。まず工程別に所要期間分析するのだが、さらに詳細にやる場合には、原因別に分析する。私は大きく5種類に分けている。
 5番目は「過負荷遅れ」である。工場全体が過負荷状態にあると、受注残が増えて処理待ちの仕事が増加していく。これが過負荷遅れである。川の流れに例えると、川が洪水になったときに水が引けるまでの時間に相当する。

2008/6/1 製造期間の分析4:分岐合流遅れ
 製造着手から完成までの製造期間を短縮しようとすると、その期間を分析することになる。まず工程別に所要期間分析するのだが、さらに詳細にやる場合には、原因別に分析する。私は大きく5種類に分けている。
 4番目は「分岐合流遅れ」である。前後工程の関係に分岐合流があるとき、工程に到着する作業がランダムになるため、平常時でも一時的な集中で遅れが発生する。これを分岐合流遅れと呼んでいる。川の流れに例えると、合流部で起きる不規則な流れと、その周辺に見られる停滞に相当する。

2008/5/25 製造期間の分析3:着手遅れ
 製造着手から完成までの製造期間を短縮しようとすると、その期間を分析することになる。まず工程別に所要期間分析するのだが、さらに詳細にやる場合には、原因別に分析する。私は大きく5種類に分けている。
 3番目は「着手遅れ」である。意識的に作業の着手を遅らせる、あるいは無意識に着手が遅れて滞留する時間である。代表的な例として、作業順序の変更がある。作業を溜めて、先入れ先出しではなく、作業順序を変更する。それによって段取替回数を減らす。これが製造期間の延長の要因になる。また、前工程のトラブルがあっても自工程の手空きを出さないように、バッファーとして作業を溜める場合も「着手遅れ」のひとつである。川の流れに例えると、流れの途中に作ったダム湖での停滞に相当するものである。

2008/5/18 製造期間の分析2:数量遅れ
 製造着手から完成までの製造期間を短縮しようとすると、その期間を分析することになる。まず工程別に所要期間分析するのだが、さらに詳細にやる場合には、原因別に分析する。私は大きく5種類に分けている。
 2番目は「数量遅れ」である。製造ロットが多い場合に発生する加工の所要時間である。1個あたりの加工サイクルタイム×個数の時間がかかる。さらに複数工程あり、工程間の移動が1個流しになっていない場合には、工程数ぶんだけ数量遅れが積算される。川の流れに例えると、笹舟100艘を流したときに先頭の舟から後尾の舟までに要する時間である。

2008/5/10 製造期間の分析1:通過時間
 製造着手から完成までの製造期間を短縮しようとすると、その期間を分析することになる。まず工程別に所要期間分析するのだが、さらに詳細にやる場合には、原因別に分析する。私は大きく5種類に分けている。
 1番目は「通過時間」である。これは負荷が平常時に製品1個あるいは1ロットを流したときにかかる時間である。川の流れに例えると、笹舟1艘を最上流から河口まで流した時に要する時間である。これは、加工・検査・移動に要する正味時間の和である。この時間がまず基礎になる。

2008/4/27 なぜ企業のITシステムは壁を超えられないか
 平成18年度に経済産業省が発表したIT新改革戦略は「2010 年度までに、企業の部門間・企業間の壁を越えて企業経営をITによって最適化する企業の割合を世界トップクラスの水準に引き上げる」というものであった。だがそこに近づいているように思えない。なぜか。日本文化が阻害要因となっているからだろう。
 ITとはコミュニケーションの道具である。特に言語を使ったコミュニケーションの道具である。一方、日本社会のコミュニケーションは非言語が重要とされる。阿吽の呼吸というやつである。その背景には人種が少ないという人口構成がある。言語で明示的にコミュニケーションする文化が弱い社会あるいは会社にITは使いこなせないのだろう。使う以前に必要性を感じないのかもしれない。

2008/4/19 サプライチェーンのセキュリティマネジメント
 現代の市場と工場は、世界的な広がりで結びついている。国際的な物流網は、ますます重要性を増している。それを背景として物流網の中で発生しうるテロや盗難へのリスク対応が注目されている。サプライチェーンの継続性を担保し、流れを滞らせないためのセキュリティマネジメントシステムの考え方が確立してきている。
 2005年には、ISO/PAS28000:2005「サプライチェーンのためのセキュリティマネジメントシステム仕様書」が発行されている。国際的な市場と供給拠点を持つ企業では、こうした仕様に基づいたマネジメントシステムの構築が必要になっていくだろう。

2008/4/13 行動経済学から学ぶ9:不確実性とリスク
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。行動経済学の祖とされる人に米国の経済学者フランク・ナイトがいる。ナイトは1921年の著書「Risk, Uncertainty and Profit」で危険と不確実性の違いを示した。
 過去のデータがなく発生確率が予測できないのが「不確実性」、過去のデータがあるのが「リスク」である。そして「不確実性に対して楽観的なタイプが企業家になる。だがチャンスを過大評価して失敗するのも企業家である。」という洞察を示している。

2008/4/5 行動経済学から学ぶ8:現在志向バイアス
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。そのひとつに「現在志向バイアス」がある。これは将来の大きな利得を過小評価するというものである。
 例えば、ガソリン代が節約できるハイブリッド車が思ったより売れないというのが、現在志向バイアスである。だがガソリンがリッター150円になると、現在志向でも売れるかもしれない。また、将来の健康よりも目先の満足感を求めてタバコを喫うというのも現在志向バイアスだろう。

2008/3/29 行動経済学から学ぶ7:フレーミング効果
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。そのひとつに「フレーミング効果」がある。これは問題の提示のされかたで意思決定が左右されるというものである。
 例えば、高級版と廉価版の2つの商品を提示した場合に選ばれる確率が半々だったとしよう。だが、中間価格のものを加えて、3つの商品を提示すると真ん中のものが選ばれる。これがフレーミング効果の代表的な例である。また、似たような商品を多種類並べると売れなくなるというのもフレーミング効果である。

2008/3/23 行動経済学から学ぶ6:主観確率
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。そのひとつに「確率加重関数」がある。これは、物事が発生する心理上の確率を関数にしたものである。主観確率と呼ぶことができるだろう。
 様々な実験から次のことがわかっている。つまり、客観的な確率の低い事象(0〜0.35)は過大に評価することである。逆に客観的な確率の高い事象(0.35〜1)は過小に評価する。宝くじの当選を過剰に期待するのが代表例である。損害保険が売れる背景にもなっているだろう。実際の損害発生の確率は低いが、主観確率と損失回避性の合わせ技で過大に評価しがちであろう。

2008/3/16 行動経済学から学ぶ5:損失回避性の影響
 「価値関数」に関する重要な法則に「損失回避性」がある。その影響として「現状維持バイアス」「サンクコスト効果」「保有効果」が知られている。
 「現状維持バイアス」とは、現状維持を強く志向するというものである。例えば馴染みのある商品から別の商品に変えるブランドスイッチはメリットがかなり大きく感じられないと起こらない。
 「サンクコスト効果」とは、取り返せない過去のコストに拘泥される現象である。コンコルドの例が有名である。コンコルドは、開発途中で採算がとれないことが判明したが、開発は続行された。
 「保有効果」とは、手放す側の価格は、入手する側の価格の約7倍に評価するというものである。中古車を下取りに出す場合の価格が代表例である。

2008/3/9 行動経済学から学ぶ4:価値関数の損失回避性
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。様々なモデルが提案され実証されている。代表的なものに「価値関数」がある。これは消費者が感じる価値を関数として数値化するものである。
 価値関数に関する最も重要な法則に「損失回避性」がある。人は損失を同額の利得より2〜2.5倍強く感じるというものである。例えば、年収が100万円下がった人の不満足は、100万円上がった人の満足より大きい。この損失回避性は様々な行動に現れる。「現状維持バイアス」「サンクコスト効果」「保有効果」と呼ばれているものは損失回避性が要因になっている。

2008/3/1 行動経済学から学ぶ3:価値関数の感応度低減性
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。様々なモデルが提案され実証されている。代表的なものに「価値関数」がある。これは消費者が感じる価値を関数として数値化するものである。
 価値関数に関する法則のひとつに「感応度低減性」というものがある。人が感じる価値は、小さい変化に敏感に反応するが、大きい変化には感度が低くなるというものである。例えば夕食の惣菜をスーパーで選ぶ場合、400円アジのタタキと500円のマグロの刺身の味・ボリューム・価格差には敏感に反応する。ところが夕食を外食でコース料理を選んだ場合、2000円と2500円のコースには大差を感じない。海外の旅行先で食べる夕食ならば50ドルと100ドルでも大きな差は感じなくなる。

2008/2/23 行動経済学から学ぶ2:価値関数の参照点依存性
 行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。様々なモデルが提案され実証されている。代表的なものに「価値関数」がある。これは消費者が感じる価値を関数として数値化するものである。
 価値関数に関する法則のひとつに「参照点依存性」というものがある。人が感じる価値は、絶対値でなく現時点からの変化で測られるというものである。例えば年収500万円のサラリーマンが100万円の臨時ボーナスを貰うと幸せを感じる。だが、年俸5億円のプロスポーツ選手が契約更改で1億円ダウンしたら不幸であろう。価値は絶対値ではなくて変化が重要なのだ。「参照点依存性」を背景にした法則に「アンカリング効果」というものもある。初期値(アンカー)が最終予測値に影響するという法則である。希望小売価格が割安か割高かの判断基準になるというのがアンカリング効果の例である。

2008/2/17 行動経済学から学ぶ1:行動経済学とは
 経済学には「行動経済学」呼ばれる分野がある。従来主流だった経済学は、マクロ経済活動の厳密なモデル化を志向していた。だがその前提は、現実と合わない「合理的に判断する消費者」であった。行動経済学は、「感情で行動する消費者」のモデル化に重点を置いたものである。行動経済学の始祖については、マクロ経済学の源流でもあるケインズとする説もある。不確実性と心理についての洞察も発表しているからである。
 従来の経済学と違って行動経済学は、個別企業の商品政策や価格政策に参考になるところが多い。価値や選好に関する人間の心理上の特性を法則化したものが行動経済学の重要要素だからである。

2008/2/9 短期決戦型量産品の課題4:生産量のコントロール
 消費者向けの量産品製造が国内生産されるのは、情報家電など短期決戦型の製品の場合である。短期決戦型の量産品は、生産量のコントロールをどうするかが最大の課題である。情報家電などライフサイクルが短い商品は、常に新製品が有利である。販売量のピークは発売開始直後になることが多い。発売前に需要量の大半を見込み生産しておく必要がある。実際の売れ行きを見てから追加生産するという作戦は、あまり効果がない。また発売後の追加生産で需要の増減に追随するためには圧倒的な製造リードタイム短縮が必要である。
 効果があるのは発売前の計画段階での作戦である。どの位売るのか、そのためにはどんな販路や販促を選ぶのか。売れなかった場合にアウトレットや輸出などで売り切る手は用意しているか。これらの作戦を事前に準備し、売れ行きに応じて販売量をコントロールするほうが効果がある。これを実行するには、その裏づけとなる利益計画、つまり販売価格・販売数量と原価・利益を事前に算定しておくことが重要である。

2008/2/3 短期決戦型量産品の課題3:製造の瞬発力
 消費者向けの量産品製造が国内生産されるのは、情報家電など短期決戦型の製品の場合である。短期決戦型の量産品は、製造の瞬発力が必要である。ライバル製品が次々発売されるなかで先行するには、設計製造の期間短縮が求められる。しかし設計が予定より遅れることは日常茶飯事である。それを製造段階で取り戻さなければならない。一気に作って売り切るには、何100万個という製品を数ヶ月で作ることになる。そして次機種まではしばらく製造しなくてよい。
 ダッシュとストップが繰り返されて瞬発力が求められる製造は、規模が大きいほうが有利である。複数製品の製造を受託することで繁閑を平均化する。EMS(Electronics Manufacturing Services)のような業態をとるか、こうした製造委託先を利用する作戦となる。

2008/1/27 短期決戦型量産品の課題2:設計製造の期間短縮
 消費者向けの量産品製造が国内生産されるのは、情報家電など短期決戦型の製品の場合である。こうした量産品は、製品の設計・試作・量産にかかる期間が短くなければならない。設計着手してから発売開始までの期間が短いだけでなく、次の製品に着手するサイクルも短い。設計・製造の各業務期間をどれだけ短縮したかが、ライバルとの勝負の行方を決める。
 3次元CADを使って設計期間を短縮することはもちろん必要である。コンピュータシミュレーションで試作レスにすること、設計情報のデータベース化で類似品の設計をすぐ参照できるようにすることも有効である。もちろん製造期間の短縮・部品調達期間の短縮も必要である。各業務の間の情報伝達タイミングや意思決定の方法などの改善を積み上げることも重要である。こうした総合力を持つ企業だけが短期決戦に対応できる。

2008/1/20 短期決戦型量産品の課題1:品質管理
 消費者向けの量産品製造が国内生産されるのは、情報家電など短期決戦型の製品の場合である。こうした量産品は、品質維持が大前提となる。市場で発見された初期不良の対策を、翌月の生産ぶんに反映できない。反映しようとしたときには生産がなくなっている。工場で発見された不良を改修するために出荷を遅らせると、ライバル商品に先を越されてしまう。
 製品の設計段階・製造段階それぞれで品質を作り込む力がないと、短期決戦型量産品の製造者にはなれないのだ。それを達成するには王道はない。品質管理方式を確立し、それを実践して改良していくしかない。

2008/1/14 短期決戦型量産品
 製造企業が中国をはじめとするアジアに生産拠点をシフトするのはすっかり定着した。消費者向けの組み立て型の量産品で国内生産を続けているのは、自動車やフラットパネル型テレビなどに限定される。国内の製造企業が手がけるのは、試作品・研究開発用機器・産業用機械など小ロット・高価格のものがほとんどである。
 比較的大量の量産品で国内生産されるケースに、短期決戦のものがある。フラットパネル型テレビが代表例だが、新製品の発売サイクルが短いためスピード重視で国内生産される。こうした短期決戦型量産品は、生産量の増減がやりにくい。品質維持も大前提となる。こうした難しい条件をクリアできる企業だけが国内生産を維持できる。

2008/1/4 2008年のキーワード
 日本漢字能力検定協会が選んだ2007年の「今年の漢字」は「偽」だった。食品偽装問題、年金記録の偽り、政治活動費の偽り、官庁の裏金工作、ゴルフ接待疑惑、耐震偽装問題、人材派遣会社の偽装請負など多くの偽りが発覚したのが背景である。
 今年のキーワードは何になるだろうか。「真」になることを期待したいところである。「偽」が話題になったのは、真偽を見分ける力が台頭したとも解釈できるだろう。「真」の出番ではないか。語呂で言えば「信」「清」「心」「新」「進」なども好ましい。「真」が台頭するのか「偽」がさらにはびこるのか、2008年の流れを見極めたい。

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